黒ぢょか 酒燗器(さけかんき)
これまでに焼酎ブームは3回起きている。
1970年代、薩摩酒造のさつま白波が
きっかけとなった「6対4のお湯割り」ブーム。
すっきりした味わいで女性にも人気となった
1980年代の「酎ハイ」ブーム。
そして2003年以降に始まった
「本格焼酎」ブームである。
今は落ち着きを見せているのでしょうか。
国内で焼酎が飲まれるようになったのはいつ頃か。
焼酎の起源は2説ある。
13世紀に朝鮮から伝わったという説
(朝鮮の太宗から対馬領主の宗貞茂へと焼酎が送られたとの記述が残る)と、
15世紀にシャム国(11世紀頃、東南アジアから中近東にかけて勢力を拡大させたタイ王国の前身)で
生まれた蒸留酒とその製法が、
中国や琉球を通じて国内へと伝わったという説である。16世紀以降には焼酎という言葉が
見られるようになった。
鹿児島県大口市郡山にある八幡神社を
解体修理した際に、
「一度も焼酎ヲ不被下候 何共めいわくな事哉」
(施主がケチで一度も焼酎を飲ませてくれなかった) との落書きが見つかっている。
この落書きは1559年の改修工事の際に書かれたと
見られ、焼酎という名称を使った
最古の記録となっている。
では、この落書きが書かれた当時、どのような焼酎が飲まれていたのか考えて欲しい。
多くの方は、鹿児島県だけに
芋焼酎をイメージするだろう。
たが、サツマ イモが鹿児島県に伝わるのは江戸時代、1705年である。
つまり当時飲まれていたのは芋焼酎ではなく、
米焼酎だったと推定できる。
芋焼酎が誕生するのは18世紀に入ってからである。原料となるサツマイモは中央アメリカが原産。
長い間をかけて地球をほぼ1周したあと、
漁師、前田利右衛門によって鹿児島県内へと
持ち込まれた。
米の栽培には適していなかったシラス台地で、
サツマイモが適していたことから、
一大生産地となり、芋焼酎が誕生したのである。
本格焼酎ブームによって見直された芋焼酎。
せっかく美味しい芋焼酎を手に入れたのなら、
飲み方にもこだわりたいものだ。
お勧めしたいのは、芋焼酎の燗酒である。
鹿児島県では「黒ぢょか」と呼ばれる独特の酒器を
使って燗を付ける。
黒ぢょかに入れる焼酎は
前もって水で割っておいたもの。
酒と水を6対4、あるいは半々で割り、
最低1晩、できれば数日寝かせておく。
時間が経つほどに酒と水が馴染み、
トロトロとしたまろやかでトゲの取れた
風味に変化していく。
酒の仕込みが終わったら、いよいよ燗を付ける。
ごく弱火のコンロなどで人肌程度に暖まったところを、お猪口に注ぎ入れて飲むのである。
黒ぢょかを使うときの注意点はお酒の温度である。
温めすぎると芋焼酎の風味が失われてしまう。
初心者は直接火にかけることはせず、
湯煎した方が無難だろう。
水を張った鍋を沸かし、その中に黒ぢょかを入れて
温める方法だ。
うまい具合に燗が付けば、それまで個性的な香りが
表へと出てくる。
お湯割り水割り、オ ンザロック。
いろいろな飲み方が楽しめる芋焼酎だが、
やはり寒い冬場は黒ぢょかの燗酒で
冷えた身体を温めたい。
いいもの王国
の「黒ぢょか 酒燗器(さけかんき)」は
電熱式。
遠赤外線の働きで焼酎の味わいが
より深く醸し出されるという。
本体レバーで温度調節でき、
ぬる燗から熱燗まで楽しめる。
さぁ 今夜も芋焼酎で乾杯!